お葬式 お役立ちコラム PART2
お葬式に関する知識や喪主の心構え、最近のお葬式事情などのお役立ち情報を随時アップしていきます。

〇 葬儀・葬式の意味とは? '19.09.30UP
〇 ご遺族の気持ちに整理をつける '19.09.30UP
〇 社会的な役割 '19.09.30UP
〇 宗教的な役割 '19.09.30UP
〇 物理的な役割 '19.09.30UP
〇 教育的な役割 '19.09.30UP
〇 お通夜や告別式それぞれの意味とは? '19.10.31UP
〇 お通夜の意味 '19.10.31UP
〇 葬儀・告別式の意味 '19.10.31UP
〇 火葬の意味 '19.10.31UP
〇 葬儀社を決定する '19.11.30UP
〇 ご遺体の搬送・安置 '19.11.30UP
〇 お寺に連絡 '19.11.30UP
〇 葬儀の場所・日程・規模を決める '19.11.30UP
〇 通夜・葬儀の日時を知らせる '19.11.30UP
〇 前日までに必要な手続きを行う '19.11.30UP
〇 納棺 '19.11.30UP
〇 会葬礼状や香典返しの手配をする '19.11.30UP
〇 初七日法要とは? '20.01.10UP
〇 初七日の数え方 '20.01.10UP
〇 初七日の法要の内容について '20.01.10UP
〇 初七日法要の精進落としとマナー '20.02.03UP
〇 一人ひとりの席に御礼の挨拶に伺う '20.02.03UP
〇 初七日法要のお布施 '20.02.03UP
〇 初七日法要参列時の服装 '20.02.03UP
〇 初七日法要の香典 '20.02.03UP
〇 香典の表書き '20.02.03UP
〇 葬儀と初七日法要が同日の場合の香典 '20.02.03UP
〇 本通夜との違いやマナーについて '20.03.31UP
〇 仮通夜とは? '20.03.31UP
〇 仮通夜の特徴 '20.04.30UP
〇 仮通夜でのマナーな注意点 '20.04.30UP
〇 玉串奉奠(たまぐしほうてん)とは何か? '20.05.31UP
〇 玉串奉奠の意味 '20.05.31UP
〇 玉串奉奠の作法 '20.06.30UP
〇 日本の葬儀・葬式の起源は縄文時代 '20.07.31UP
〇 弥生時代に入り土葬が主流になる '20.07.31UP
〇 古墳時代は大型の古墳が象徴的 '20.07.31UP
〇 飛鳥時代に入り仏教が伝来する '20.07.31UP
〇 奈良平安時代の政治は仏教を広めようとした '20.08.31UP
〇 江戸時代に入りキリスト教が普及する '20.08.31UP
〇 明治時代(19世紀後半〜20世紀初頭) '20.08.31UP
〇 大正時代に現代の葬儀・葬式の基盤ができる '20.08.31UP
- 葬儀・葬式の意味とは?
- 人が亡くなったときに、法律上必ずしなければならないこと、それは役所への死亡手続きの届け出とご遺体の火葬あるいは土葬の手続きです。
日本では、人が亡くなったときに葬儀や葬式を行うのが一般的ですが、実際は葬儀や葬式を執りおこなうことは法律上で義務づけられているわけではありません。
それでは何故、葬儀や葬式を執り行う必要があるのでしょうか?
ここでは、葬儀・葬式の必要性を考えるために、葬儀や葬式が意味することについてご説明します。 - ご遺族の気持ちに整理をつける
- 葬儀や葬式の役割のひとつ、それは「ご遺族の気持ちに整理をつける」ためです。
身内の方や親しい方が亡くなることは非常に辛いことですし、なかなか亡くなられたという事実を受け止められない方も少なくありません。
しかし、気持ちに整理がつかないままだと、精神的なダメージからなかなか回復することができません。
そのようなご遺族の気持ちに整理をつけるために執りおこなうのが葬儀や葬式の役割のひとつであり、故人に別れを告げ、亡くなったことを少しずつ事実として受け入れられるようにします。
大切な家族や親しい方が亡くなったことを完全に受け入れるには時間がかかります。亡くなった後に執りおこなう葬儀だけでなく、初七日や四十九日・一周忌・三周忌などの定期的な法要も、ご遺族の気持ちに整理をつけるための大切な時間となります。 - 社会的な役割
- 葬儀は、社会的な役割を担う儀式でもあります。
人はだれもが社会に存在し生きているため、亡くなった際はこれまでお世話になった方や仕事関係の人などに訃報を伝え、訃報を知った人々が葬儀や告別式に集まり、改めて故人が亡くなったことを確認する機会が必要です。
その他、ご遺族は社会に故人の死を知らせるために死亡届けを提出する、戸籍から外すなど、社会的な処理が必要になり、会社の社長や役員などが亡くなった際は社葬を執りおこない後継者をお披露目するといった役割もあります。 - 宗教的な役割
- 葬儀は、宗教的な役割を担う儀式でもあります。
故人を供養して、あの世へ送り出すために行われる儀式である葬儀は、宗教によって生死に関する考えや葬儀の作法などに違いがあります。
現在、日本では葬儀における宗教的な役割という意味合いがやや薄れてきている傾向にあるため、無宗教の葬儀も多くみられますが、一般的には故人やご遺族が信仰している宗教で葬儀が執り行われます。 - 物理的な役割
- 人が亡くなった際はご遺体を土葬や火葬などの方法で処理し対応する必要がありますが、これも葬儀が担う物理的な役割といえます。
- 教育的な役割
- 葬儀は、生あるものは死するべき者であること、そして人の死から生の大切さを教えてくれる教育的な役割を担います。葬儀を行うことで、人の生と死の重さや、命の大切さを感じられる機会でもあります。
- お通夜や告別式それぞれの意味とは?
- 日本では一般的に、お通夜や告別式、火葬という流れで儀式が執りおこなわれます。
葬儀に参列した経験がない方の中には、お通夜や葬式といった言葉を耳にしたことはあっても、実際にどのような儀式を行うのか、それぞれの儀式の違いなどがわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、お通夜や告別式それぞれがどんな儀式で、どのような意味合いがあるのかについてまとめています。 - お通夜の意味
- お通夜は、葬儀の1日目に行われる儀式のことで、家族や親族、親しい友人など身近な方たちが夜通し側にいることで故人を偲ぶといった意味が込められています。
故人の側にいるときは夜通し線香やろうそくの火を絶やさないようにするのが基本です。
以前までは、故人と過ごす最後の食事の場という考えから、夜通し参列者をもてなす考え方が一般的でしたが、時代の変化とともにお通夜に対する考え方も変わり、今ではお通夜の時間も短縮され、日付が変わる前にお開きになる半通夜が主流とされています。 - 葬儀・告別式の意味
- 葬儀・告別式は、故人とのお別れをするための時間を意味します。
葬儀・告別式では、僧侶の読経から始まり、弔辞や弔電の紹介、参列者による焼香、花入れ、喪主あいさつ、閉式の辞という流れで進みます。閉式の辞の後は出棺準備に移り、出棺後は火葬場へと向かいます。 - 火葬の意味
- 棺を霊柩車に乗せてご遺族が同乗し、ご親族はマイクロバスなどに乗り火葬場へと移動します。
火葬はご遺族や近親者にとって、故人との最後の別れの場となります。火葬炉の前で僧侶に読経をお願いすることも多く、その後焼香が行われます。
火葬には1~2時間ほどかかるため、その間は控え室にしてお茶菓子などの軽食がふるまわれます。火葬が終わったことを知らせる案内に従い、収骨を行います。 近年は、火葬が行った後に葬儀場へ戻り、繰り上げ初七日法要と精進落としをまとめて行われることも多くなっています。
初七日法要は、故人が三途の川のほとりに到着する日とされています。故人が激流・急流、あるいは緩流のどの川を渡るのかお裁きが決まる日であり、緩流を渡れるようにと祈りながら法要をします。
繰り上げ初七日法要の後に行われるのが精進落としです。仏教においては四十九日が過ぎる忌明けに通常の食事に戻すことを指していますが、現代では初七日法要のあとに僧侶をはじめ、これまでお世話になった方たちの労をねぎらう食事としてふるまわれるケースが増えています。 - 葬儀社を決定する
- 葬儀を執り行う責任者となる喪主が決定したあとに喪主がまず行うべきこと、それはお葬式をサポートしてくれる「葬儀社を決定する」ということです。
事前に信頼できる葬儀社が決まっている場合は、すぐにその葬儀社に連絡をします。まだ決まっていない場合は、スタッフの対応が良いか、明確な料金体系が提示されているかといった点をポイントに葬儀社を選びます。
葬儀が始まる前から葬儀が終わるまで、葬儀社のスタッフとは長く付き合いを続けることになるため、あとで後悔することがないように慎重に見定めた上で選ぶことが大切です。 - ご遺体の搬送・安置
- 葬儀社が決まり次第、ご遺体の安置場所(自宅・もしくは斎場)を決めて、葬儀社スタッフが病院から安置場所にご遺体を搬送し、枕飾りを準備した上で安置します。
- お寺に連絡
- 葬儀社が決まったら、菩提寺がある場合は読経をお願いする「お寺に連絡」をします。
菩提寺が遠方の場合は、戒名については菩提寺側につけてもらいますが、読経に関しては菩提寺の近隣にある同じ宗派の寺を紹介してもらう、あるいは宗派を考慮して葬儀社に僧侶を手配してもらいます。
お寺に連絡する際は、僧侶の今後の予定を確認するとともに、枕経をあげていただきます。 - 葬儀の場所・日程・規模を決める
- 菩提寺に連絡をして僧侶のスケジュールを確認したら、ご遺族のスケジュールなどを踏まえて「葬儀を行う場所や日程・葬儀の規模」などを決めます。
葬儀は、自宅や葬祭場、お寺などを利用するのが一般的で、故人の生前の交友関係や予想される参列者の数に応じて斎場を決定します。最近は、ご家族や近親者だけで静かに見送りたいという方も増えており、そういった場合は家族葬を行うことも可能です。
縁起が悪いとされる友引を避けて葬儀を行うのが一般的です。その他、打ち合わせではご家族の希望や予算に応じた葬儀内容を相談しながら決定します。祭壇や棺、お葬式の形式などが決まった後の斎場や火葬場への連絡や手配などは葬儀社が行います。
- 通夜・葬儀の日時を知らせる
- 葬儀社との打ち合わせで葬儀の場所や日程などが決まったら、親せきをはじめ、故人の知り合い、勤務先、近隣の方などに故人が亡くなったこと、通夜や葬儀の日時などの詳細について連絡します。 弔辞を依頼する際は、通夜や葬儀の日時を知らせるときに、その旨を依頼する相手に伝えるようにしましょう。
- 前日までに必要な手続きを行う
- 故人が亡くなってから7日以内に必要な手続きを行います。
病院の医師から「死亡診断書」を受け取り、必要事項を記入した「死亡届」を市町村の役場に提出します。死亡届が受理されると、下層を行うために必要な「火葬許可証」が発行されます。 - 納棺
- 納棺は、ご遺体を清め、故人の身支度を整えて棺に納める儀式です。
納棺をする時期に決まりはありませんが、基本的には安置場所にご遺体が搬送・安置されてから通夜の前日までに行われます。
納棺の儀は納棺師が行いますが、ご遺族も一緒に参加することで故人の死と向き合うための大切な時間となります。棺に一緒に入れたいものがあれば、納棺師に確認した上で棺に入れてもらいます。
儀式では、故人の旅立ちの姿をきれいに整えるために湯灌で身体や髪を浄め、化粧を施し身支度をします。 - 会葬礼状や香典返しの手配をする
- 通夜や葬儀に参列していただいた方にお渡しする香典返しや、葬儀のあとに郵送する会葬礼状は基本的に葬儀社が用意してくれます。準備段階の打ち合わせには喪主やご遺族も立ち会いますし、時間がある場合はご遺族側で会葬礼状や香典返しを準備することも可能です。
- 初七日法要とは?
- 「初七日(しょなぬか・しょなのか)」とは、故人が亡くなってから七日目のことを指します。
この七日間という日数は、故人が亡くなってから三途の川に辿り着くまでにかかる期間と考えられています。初七日は三途の川に到着した故人が、三途の川を渡る際に激流、急流、あるいは緩流のいずれを渡るのかお裁きで決まる大切な日とされています。
仏教では、亡くなった人から四十九日までの間を中陰と呼び、この期間に故人は極楽浄土へいけるかどうか、閻魔大王に七日間ごとに審査を受けます。初七日はその最初のお裁きがくだされる日にあたり、遺族は追善法要、つまり「初七日法要」を執りおこなうことで故人の浄土への旅立ちを祈ります。
初七日は葬儀から二、三日後となりますが、遠方に暮らす親戚に再び集まってもらうのは大変なため、最近では葬儀・告別式や遺骨迎えの法要と同時に行うことが多くなっています。 - 初七日の数え方
- 初七日は、故人が亡くなってから七日目に行われるものです。
初七日の数え方は、故人が亡くなった日(命日)から数えて七日目です。ただし、関西などの地域によって初七日の数え方が異なるため、命日の前日から数えて七日目、つまり命日から六日目を初七日とする地域もあります。
尚、浄土真宗では故人は亡くなってすぐに極楽浄土に辿り着けると考えられているため、初七日は浄土を祈る日ではなく、ご遺族が故人を思い偲び、感謝を捧げるための日という意味合いがあります。
初七日法要は、正式には故人が亡くなった日から七日目に執りおこなう追善法要ですが、必ずしも七日目に催すといった決まりはありません。最近では、遠方から足を運ぶ参列者も多く、都合がつかないといったケースも多いことから、参列者に対する配慮として葬儀の日に合わせて初七日法要も営むことが多くなっています。 - 初七日の法要の内容について
- 初七日法要の施主は、一般的に葬儀の喪主が務めます。
骨壺に納められた御遺骨を後飾りに安置して、僧侶による読経を行い、その後参列者が焼香を行います。
葬儀とは別に初七日法要を行う場合は、自宅に僧侶を招き法要を執りおこなう、あるいは寺院にご遺骨を持参して初七日法要を執りおこないます。
近年は、葬儀と同じ日に初七日法要を執りおこなうことを「繰り上げ法要」と呼びます。繰り上げ法要の場合は、告別式や火葬の後に斎場へ戻り、初七日法要を執りおこないます。
僧侶による読経と焼香の後は、施主があいさつをし、その後は「精進落とし」と呼ばれる会食を行います。 精進落としは、初七日法要の後に親族や参列者が集まって食事をすることを指します。 もともとは、精進期間と呼ばれる期間が明けて、通常の生活や食事に戻ることを指しますが、今日では初七日法要の後に設けられる会食のことを精進落としと指すのが一般的になっています。
精進落としが済み、帰宅の途につく参列者には、帰り際に初七日法要の引き出物を手渡します。 - 初七日法要の精進落としとマナー
- 初七日法要のあとに、執りおこなわれる会食を精進落としと言います。
精進落としでは、遺影に近い席を上座とし、読経をあげていただく僧侶を最上位の席へご案内し、施主は下座につきます。僧侶が精進落としに出席できないときは、折り詰めを用意する、もしくは御膳料をお包みして、お布施とあわせて渡します。 - 一人ひとりの席に御礼の挨拶に伺う
- 初七日法要のあとは施主から参列者への御礼を伝えるとともに、精進落としのお膳を用意していることを述べます。
精進落としの会食がはじまる前に、無事に初七日法要を終えたことに対する感謝の御礼を伝えるとともに献杯を行います。
会食中はお世話になった一人ひとりの席に喪主が直接伺い、御礼の挨拶をします。 - 初七日法要のお布施
- 初七日法要と葬儀を一緒に執りおこなう場合は、法要の読経の謝礼としてお布施を僧侶にお渡しします。
お布施の相場は3~5万円ほどと言われていますが、同じ日に葬儀と初七日法要を行う場合はわかりやすいように別々の封筒に御布施を分けてもいいでしょう。 ただし、地域によっては葬儀と初七日のお布施を合わせてお渡しすることもあるようなので、わからないときは事前にお寺に確認しておきましょう。 - 初七日法要参列時の服装
- 葬儀と同時に初七日法要が執りおこなわれる場合の参列者の服装は喪服が一般的です。葬儀とは別の人に初七日法要が執りおこなわれる場合は略式の喪服でも構いません。
男性は黒のスーツに白のワイシャツ、ネクタイなど黒を基調としたものを着用し、女性は黒のスーツやワンピースなど落ち着いた暗い色の服装を着用します - 初七日法要の香典
- 初七日法要に参列する場合は、四十九日法要などと同様に香典を持参するのがマナーです。
香典の相場は生前の故人との関係性や立場によっても異なりますが、両親や兄弟・義理の両親の場合は3万円~5万円、祖父母の場合は5千円~1万円、親戚や友人・職場の関係者の場合は3千円~5千円が香典相場の目安です。 - 香典の表書き
- 初七日法要に参列する際に持参する香典の表書きは、「御霊前」と書くのが一般的です。
四十九日までは仏になっていない期間とされているため、四十九日法要以前に執りおこなわれる法要の場合は、御仏前ではなく御霊前と書きます。
ただし、亡くなった後すぐに極楽浄土に辿り着けるという考え方をする浄土真宗では、四十九日法要の前であっても香典に御仏前と書く場合があるため、事前に相手先の宗派を確認しておくと安心です。
- 葬儀と初七日法要が同日の場合の香典
- 葬儀と同日に初七日法要を執りおこなうことが増えています。同日に葬儀と初七日法要が行われたとしても、二つは別の儀式であるため、香典はそれぞれに用意するのがマナーです。
葬儀とは別の日に初七日法要を執りおこなう場合は、法要の後に精進落としと呼ばれる会食が行われるため、そちらも考慮した金額を包みます。葬儀と同日に初七日法要を執りおこなう場合は、葬儀の香典の半額を目安にした金額を包みます。 - 本通夜との違いやマナーについて
- 予期せぬ不幸は急な場合が多いため、葬儀という儀式にあまり馴染みがないものです。
日本では一般的に、人が亡くなった際に通夜や葬式・告別式を執りおこない故人と最後のお別れをします。
葬儀は家族や参列者が故人の死を事実として受け入れ、喪に服すための大切な時間とされています。ただし、葬儀の儀式には似たような言葉があったり、分かりづらいことも多かったりすることから、それだけで混乱してしまう方も少なくないようです。
今回は、そういった混乱を招きやすい単語の中から「仮通夜とは何か?」「一般的な通夜と何が違うのか?」といった疑問にお応えすべく、仮通夜の基本的な知識と参列する時のマナーや注意点について紹介します。 - 仮通夜とは?
- 仮通夜(かりつや)は、故人が亡くなった当日の夜に本通夜に先立ち、親族だけで執りおこなわれる通夜を指します。
家族と故人だけで過ごすことのできる最後の夜として、地域によっては古い習わしで線香の火を絶やさないように夜通し灯明を行うこともあります。
仮通夜が亡くなった日の夜に親族だけで執りおこなわれる通夜であるのに対し、本通夜は故人が亡くなった日の翌日に、親類や知人、職場関係者などが参列する通夜のことを指します。
本来、通夜は仮通夜のように家族や親しい友人などが夜通し故人の側で付き添い、故人との別れを惜しむためのものとされてきました。しかし、近年では、葬儀や告別式に参列できない方のことを考慮して、本通夜を執りおこなうケースが増えています。
最近では、葬儀や告別式に参列できない方に考慮して、夜6時や7時から1~2時間かけて弔問客を迎えての本通夜を行い、その翌々日に葬儀や告別式を執りおこなう日程が組まれることが多くなっています。
ただし、なかには故人が夜遅くに亡くなったため通夜の準備が間に合わないといったこともあり、そういったときは故人が亡くなった日には家族や近親者だけで仮通夜を行います。 - 仮通夜の特徴
- 仮通夜は一般的に、親族や近親者のみで行われるということが特徴です。知り合いや職場の関係者は仮通夜ではなく、翌日や翌々日に執りおこなわれる本通夜、もしくは葬儀・告別式に参列してもらいます。
このように仮通夜は、親族や近親者のみで行われるのが主流とされていますが、一部地域によっては通夜の前に火葬を行うこともあるため、そういった場合は親族や近親者以外の方も仮通夜に参列するケースもあるようです。
本通夜では、僧侶の読経が行われ、その後に親族や近親者、参列者が焼香を行います。読経や焼香といった儀式が終わると、別の部屋に移動して通夜ぶるまいが行われます。
一方、仮通夜では故人の側に付き添い過ごすという意味合いを持つことから、僧侶を呼ばないことが多いです。そのため、必ずしも喪服を着用する必要はなく、派手な色のものは避け、できるだけ地味な服装であれば平服でも構いません。枕経を読んでもらう際は、数珠を用意する必要があります。 - 仮通夜でのマナーな注意点
- 一般の弔問客は、親族や近親者のみで行う仮通夜には参列しないのがマナーです。
生前、故人と親しい付き合いをされていた方は、仮通夜に参列してほしいと声を掛けられることもあります。
ただ、仮通夜には、親族や近親者以外の参列は受け入れないのが基本であるため、そういった場合は参列を控えたほうが無難といえます。
本通夜や葬儀・告別式に参列できず、どうしても仮通夜に参列したいというときは、喪主様や親族の方にきちんと事情を説明した上で弔問し、挨拶やお悔やみを述べるだけに留めて短時間で失礼する方がよいでしょう。
又、仮通夜は枕経をあげない場合が多いので、基本的に香典は持っていきません。仮通夜は故人が亡くなれた日の夜に行うため、急な訃報に際し香典を用意すべきではないという意味も含まれています。 - 玉串奉奠(たまぐしほうてん)とは何か?
- 仏式の葬儀の場合、通夜や葬儀を執りおこない、僧侶に読経をあげていただいた後に親族や参列者は焼香を行うのが一般的です。
一方で、日本には、仏教以外にも神道と呼ばれる宗教が存在し、神式での葬儀で行われる儀式のひとつが「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」です。
神式の通夜や葬儀である神葬祭では、仏式の焼香にあたるものとして玉串奉奠という儀式が行なわれます。神の霊が宿るとされてきた玉串は、榊の木に四手・紙垂と呼ばれる紙を結び下げたものです。
参列者は、玉串を祭壇に奉納することで故人の冥福を祈ります。 - 玉串奉奠の意味
- 玉串奉奠における「奉奠(ほうてん)」とは、うやうやしくささげること。を意味する言葉です。
つまり、神道において重要な存在として尊ばれる榊に自分の心を託し、神に捧げるという意味合いで玉串奉奠の儀式を行います。 - 玉串奉奠の作法
- 仏式の焼香に当たる儀式である玉串奉奠は、焼香と同様に作法が決まっています。
いざという時に焦らないように、葬儀での玉串奉奠の流れやマナーを事前に確認しておきましょう。
1.玉串を受け取る
神主、または斎場のスタッフより玉串を受け取る際は、まず喪主様や遺族に会釈します。 神主の前に進み一例したあとで、両手で玉串を受け取ります。右手で玉串の根元を上から包むように持ち、左手は葉先の部分から下を支えるように持ちます。
2.祭壇の前で一礼する
玉串の葉先部分が少し高くなるように胸の前で持ち、祭壇の前に進み一礼します。 玉串を時計回りに90度回して縦に持ち替え、玉串の根元を両手で持った状態で祈念します。
3.玉串案に玉串を置く
90度回して縦に持ち替えた状態で祈念したら、玉串の根元部分を左手で持ち、根元が祭壇側になるように時計回りに180度回して持ち替えます。 持ち替えた状態のまま両手で玉串案に玉串を置き、故人に捧げます。
4.二礼二拍一礼
祭壇の方を向いた状態のまま一、二歩下がり、拝礼(二礼二拍一礼)をします。 二回深く礼をして、音を立てないように二回偲び手(柏手)を打ち、深く一礼します。 さらに一、二歩後退し、身体の向き神主や遺族に向けた状態で会釈し席に戻ります。 祭壇に近づく際は左足から出て、離れるときは右足から下がります。 - 日本の葬儀・葬式の起源は縄文時代
- 日本の葬儀の起源は、縄文時代に行われていた屈葬という埋葬方法であると考えられています。屈葬は文字どおり、死者の膝を曲げた状態のまま地面に埋める埋葬方法であり、死者の魂を封じ込めることを目的としている、という見解が多く紹介されています。
- 弥生時代に入り土葬が主流になる
- 縄文時代でも土葬が行われていましたが、弥生時代に入ると穴を掘ったところに死者を埋め、その上に石を置いて埋葬する土葬が主流となります。
- 古墳時代は大型の古墳が象徴的
- 支配階級により権力を持つ者は古墳と呼ばれる大型のお墓に埋葬されるなど、埋葬方法が大きく変化しました。この時代に作られたお墓は、世界最大級を誇る古墳とし現代にも残されています。
- 飛鳥時代に入り仏教が伝来する
- 飛鳥時代に入ると、外国から仏教が伝来します。これまでのような神道ではなく、国外から伝来した仏教を信仰する人が増えました。 この時代も一定の身分をもつ者は古墳を作ることが許されていましたが、大宝律令によって一般の庶民は規定で定められた場所以外に埋葬することが禁じられるようになりました。 尚、日本で初めて火葬が行われたのは飛鳥時代とされています。
- 奈良平安時代の政治は仏教を広めようとした
- 推古天皇や摂政である聖徳太子は、飛鳥時代から伝来した仏教を積極的に政治に取り込み、国民に広めようとしました。奈良時代では、首都の中にお墓を作ることが禁止され、平安時代もその方針は続いていました。
平安時代には、天台宗と真言宗が開かれ、この宗派は現代においても多くの信者が存在します。日本仏教の母とも呼ばれるように、天台宗からは浄土宗・浄土真宗・日蓮宗などの多くの宗派が生み出されました。
この時代には、火葬という葬儀の形が上流階級を中心に定着し始めました。 - 江戸時代に入りキリスト教が普及する
- 江戸時代になるとキリスト教が日本に上陸し、それとともに葬儀の形も大きく変化します。
キリスト教にはカトリックとプロテスタントという二つの宗派があり、日本に宣教しに訪れたイエスズ会はカトリック宗派であったため、日本ではカトリック式の葬儀・葬式が盛んに行われていました。 - 明治時代(19世紀後半〜20世紀初頭)
- 徐々に定着していた火葬ですが、江戸時代までは、まだ土葬による埋葬が主流とされていました。
明治時代初期頃に火葬禁止令が発令され、日本では一時的に火葬が禁止されていましたが、その2年後に禁止令は撤廃されています。
この時代は土葬をするための土地が不足してきたこともあり、火葬禁止令の撤廃により徐々に火葬が主流となり、最終的には葬儀全体の半数近くは明治時代に火葬が行われるまでになりました。 - 大正時代に現代の葬儀・葬式の基盤ができる
- 大正時代に入り、現代も使用されている霊柩車が一般の庶民のあいだでも認知され、使用されるようになります。これまではお寺で行うのが主流だった葬儀も、霊柩車の登場により自宅で行うなど大きく変化し、現代における葬儀・葬式の基盤はこの時代に確立したといわれています。
葬儀・葬式はなぜ行うのか?
身内の方や親しい方が亡くなられたら、故人を供養するため、そして最後の別れをするために葬儀が執り行われるのが一般的です。
しかし、なかには「葬儀や葬式はなぜ行うのか?」と疑問を持たれたことがある人も少なくないようです。
最近は葬儀の多様化に伴い、形にこだわらずシンプルに故人を送りたいと望まれる方が増えていますが、今回は「葬儀や葬儀はなぜ行うのか?」と疑問に思われる方に葬儀・葬式を執りおこなう意味を紹介します。
葬儀や葬式の必要性に疑問を感じ、葬儀が必要かどうかで悩んだときは、ここで紹介する内容を参考にご自身とご家族にとってより相応しい別れが何かをお考えください。

ここでは、葬儀・葬式はなぜ行うのか?をテーマに葬儀や葬式の持つ意味や、葬儀それぞれが意味することについてご紹介しました。
ロータスライフカンパニーでは、人生の最後を記憶に残るセレモニーにするために、経験豊富なスタッフが責任を持って葬儀の進行を細かくご案内いたします。葬儀の後もご家族が悲しみを乗り越えられるように心のこもったサービスを提供し、お客様第一に誠心誠意努力いたします。
札幌で葬儀をお考えでしたら、ぜひロータスライフカンパニーにご相談ください。
喪主が通夜までに行うべき事項とは
ご家族が亡くなり、喪主を任せられたときは、初めてのことで何をすればいいのか戸惑うことも多いものです。
喪主とは、葬儀を執り行う際の責任者のことであり、一般的には故人の配偶者、あるいは故人の長男や長女などが務めます。
宗教的儀式のひとつとされる通夜は、夜通し線香やろうそくの灯りを消さずに故人を忍ぶ儀式です。以前までは、ご家族や近親者が故人に付き添い別れを惜しむものとされていましたが、近年では夜6時や7時頃から1〜2時間かけて行う「半通夜」が一般的になっています。
昔はご家族や近親者のみで通夜が行われていました。ただし、現代ではさまざまな事情から葬儀や告別式に弔問できない一般参列者が通夜のみに参列するケースも増えたため、葬儀・告別式よりも通夜の弔問客の方が多い場合も少なくありません。
それだけに喪主は、通夜までの限られた時間の中で滞りなく通夜が進行するように入念な準備をしておく必要がありますし、想像以上にやるべきことがたくさんあります。
そこで今回は、喪主が通夜までに行うべき事項について順を追って説明します。
通夜までに行うべき事項について
大切な方が亡くなられた場合、やるべきことが次々と押し寄せてきます。滞りなく通夜が進行するように、しっかり準備しておきましょう。
今回は、喪主が通夜までに行うべき事項についてご紹介しました。
ここで紹介したこと以外にも、喪服を用意したり、遺影の写真を用意したりと、葬儀と言ってもやるべきことは想像以上に多いものです。
急に喪主を任されたときに何をすればいいのか戸惑うことも多いですが、いざ喪主となったときに故人を安らかに見送るためにも、通夜までに行うべき事項を今のうちから把握しておくことをおすすめいたします。
ロータスライフカンパニーでは、葬儀全般についてのお客様第一で細やかなサポートをして参ります。お葬式のご依頼・ご相談・お見積も年中無休のロータスライフカンパニーにお任せ下さい。

初七日法要とは(内容・マナー等)
【初七日法要とは】法要の内容・マナー・数え方
亡くなってから七日目に執りおこなう初めての法要のことを「初七日法要」といいます。初七日は、故人への最初のお裁きが決まる日であることから大切な法要とされています。
ただ、通夜や葬儀の内容やマナーを把握していても「初七日法要についてはあまり詳しくない」という方も多いようです。
そこで今回は、初七日法要の意味や法要の内容・マナー・数え方など、初七日法要に関する基本的な知識について紹介します。施主や参列者となった際に慌てることなく、間違いのない法要が進められるように初七日法要の基礎知識をきちんと確認しておくことが大切です。
初七日法要のマナーについて
ここでは、初七日法要を執りおこなう施主としてのマナーや初七日法要への参列する際のマナーについてまとめています。


仮通夜とは
仮通夜は、本通夜とは違い、あくまで親族や近親者がゆっくりと故人を偲び、過ごす時間です。生前に親しい仲であったとしても、仮通夜への参列は避け、本通夜や葬儀・告別式に参列するのがマナーです。
ロータスライフカンパニーでは、お葬式に関する知識や喪主の心構え、弔問に参列する際のマナー、最新のお葬式事情など、お役立ち情報を随時アップしております。
札幌市内及び、札幌近郊のお葬式のことでご質問やお困りのことなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)とは?
葬儀などの神前式で行われる儀式のひとつ、それが「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」です。
ここでは、玉串奉奠とはどのような儀式で、どういった意味が込められているのか紹介します。
ロータスライフカンパニーは、宗教や宗派を問わず対応しております。
今回紹介した玉串奉奠(たまぐしほうてん)の儀式が執りおこなう神道をはじめ、無宗教・友人葬・自由葬・献花・献灯・会館まであらゆるプランをご用意しております。
札幌市内及び、札幌近郊のお葬式のことなら、年中無休のロータスライフカンパニーにご相談ください。

日本の葬儀・葬式の歴史
葬儀といえば、通夜や葬式・告別式を行い、火葬を行うというのが一般的な流れとされてきましたが、近年では家族葬や友人葬、無宗教葬など日本の葬儀・葬式の形が多様化しています。
現代における日本の葬儀・葬式の基盤は大正時代に確立されたものとされていますが、それまでも時代ごとに訪れる人々の生活の変化、社会情勢の変化などが日本の葬儀の歴史に大きな影響を与えてきました。
今回は、現代に至るまでの日本の葬儀の起源から大正時代までさかのぼり、時代ごとに変化してきた葬儀の内容などを紹介します。
日本の葬儀・葬式の歴史について
人類史の葬儀の起源は5万年以上前まで遡ると言われていますが、ここでは日本の葬儀・葬式の歴史についてまとめています。
日本の葬儀・葬式は、大正時代以降も時代の流れとともに変化し、今では自由葬や家族葬など葬儀の形態も多様化しています。
ロータスライフカンパニーでは、多様化する葬儀スタイルに対応し、お客様の希望や想いを形にするために全力でサポートいたします。
葬儀に関わるすべてのスタッフが誠心誠意努力いたしておりますので、ご希望の方はぜひロータスライフカンパニーまでご連絡ください。
